はるか「最近知ったんですが,経済って言葉は省略語だったんですね」
塾長「ほほう,どんな言葉を省略したのかな」
二階堂「経世済民です」
はるか「もー🐮二階堂君のバカッ。私が言いたかったのに」
塾長「経世済民。そうだね,中国の古典に登場する言葉でその意味は…」
はるか「だめだめ,今度こそ私に言わせて。世を経(おさ)め民を済(すく)う,です」
上田「ということは,明大政経学部ってどれだけ省略してるんだよ」
塾長「省略の度合いは置いといて,言葉本来の意味を考えるのは大切なことだね」
はるか「そこでなんです」
スギタ「どこだよ」
はるか「私,経済について考えてみたいなって思い始めました」
塾長「どういった所に興味を持ったのかな」
はるか「まさしく経世済民です。世の中の経済の仕組みを学んで自分が将来どんなふうに社会の一員として役に立つ人間になれるか考えました」
塾長「なるほど。そうなると上田君の言うところの政治経済学部がぴったりだね」
二階堂「政経学部は政治学科と経済学科それと地域行政学科から成っています」
塾長「そうだね。はるかちゃんの希望は経済学科ということかな」
はるか「まだそこまで深くは決めてません。興味があるというだけです。政治学科で国際政治に関する勉強もしたいし,地域行政学科で学んで地元に恩返しするのもいいかな,って感じです」
上田「地域行政って,地方公務員になるための学科なんですか?」
塾長「専門学校ではないからそれに特化しているわけではない。けれども,地方公務員や政治家あるいは起業家の人たちが来て授業をしてくれるゼミもある」
はるか「社会で活躍している方のお話しが直接聞けるんですね」
上田「経済学科は数学が必要と聞きましたが」
塾長「確かに経済学には数学の知識があった方がいいね。以前経済学科に進んだ卒業生が来たときに見せて貰ったレポートは,英文で書かれた文書にさらにグラフや数式が入っていた」
はるか「ええー💦ついていけるかしら」
塾長「大丈夫。君たちは高校でそれなりのレベルの数学を学んでいる。だから一般受験で入学してくる平均的な学生よりは数学力があると思っていいんだよ」
スギタ「よし!決めた。俺経済だ」
上田「その前にお前は成績上げなくっちゃな」
スギタ「塾長,俺を済民して下さい」
塾長「よし,今日から特訓だ」
スギタ「ええっ😅」
二階堂「頑張れよ,スギタ」
つづく