雪見だいふく・前編

塾長「おや?さくらちゃん,京都のこと調べているの」

さくら「夏休みに家族で京都旅行に行くんです」

塾長「それは羨ましい。先生なんかここ数年,東京と神奈川でしか行動していない」

さくら「先生も旅行に行けばいいのに」

塾長「そうしたいけど,いつも忙しくてね。ところで京都と言えば八ッ橋が有名だよね」

さくら「八ッ橋?よく知りません」

塾長「ええっ,八ッ橋を知らないの。ほら,生八ッ橋だと柔らかな米粉で作ったやつ」

さくら「へー,お土産に買ってきます」

塾長「いやいや,別に催促したわけじゃないし,それに先生甘いもの苦手なんだ」

さくら「そうなんですか。甘いものがダメなんて,塾長先生は人生半分損してますよ」

スギタ「おっ,塾長が中学生に人生悟らされてるぜ」

塾長「ほっといてくれよ。ダメなものはダメなんだから」

さくら「甘いものと言えば雪見だいふくに牛皮が入っているの知ってますか?」

塾長&スギタ「???」

塾長「牛皮?牛皮ってあの牛皮だよね」

スギタ「どの牛皮なんですか?」

塾長「いや,だからあれだよ。財布や鞄に使われている牛皮だよ」

スギタ「そうですよね」

塾長「雪見だいふくに牛皮だって?そんなことは無いと思うけど」

さくら「でも,書いてあったんです」

つづく