入試と休み

ななみ「今週末から来週は休みだらけだわ」

はるか「何かあるの?」

ななみ「ディズニーよ。ミッキーに会いに行くのよ」

塾長「女子はディズニーランドが好きだな」

ななみ「だって夢の国ですよ,塾長」

はるか「そうね。一日中楽しい気分になれるものね」

上田「あんな混んでいるとこ,どこがいいんだか」

スギタ「そうだ。1時間も待って乗っている時間は5分。ここは病院か!」

塾長「まあ男子の意見も否定は出来ないな」

ななみ「あら,塾長。ディズニーランドに行ったことないんですか?」

塾長「無いわけではないが,あの待たされる時間はちょっともういいかなって」

はるか「待っている時間も楽しいんですよ」

二階堂「待たされることとそのあとの楽しい瞬間を楽しめる心理は,男女で差があるようですね」

塾長「ディズニーランドの人気の秘密のひとつに『非日常性』があるのは知っているかな」

上田「非日常性?テーマパークや遊園地なんて,どこも非日常だと思いますが」

塾長「確かにそうだが,ディズニーランドのそれは特化されている」

スギタ「どれだよ?」

塾長「例えば外界が見えない。ディズニーランドは一歩足を踏み入れると,外の世界が見えないように作られている。他の遊園地は多かれ少なかれ外の景色が見えてしまう」

二階堂「荷物の搬入も地下道を使っていると聞いたことがあります」

ななみ「ふ~ん。見えないところで工夫されているのね」

塾長「その他にもお客さんを楽しませるためのさまざまな試みがある。どうせ遊びに行くのなら,そうした観点で見るのも悪くない」

ななみ「ブー,無理です。やっぱりあそこは夢の国。私は純粋に楽しんできまーす」

塾長「やれやれ。無駄だったか。出かける出かけないに関わらず,きちんと学校の課題はやるように」