兜先生「今日の地理の授業はオランダだ」
スギタ「チューリップ・水車・オランダ村」
兜先生「おいおい,それじゃ日本と言えば『芸者・富士山・新幹線』と同じじゃないか」
二階堂「いや,先生。それ古すぎます」
八木「私は同感できるな」
兜先生「いやー,すまんすまん」
スギタ「先生,ごめんで済めば警察が要らんでしょうが」
上田「先生,そろそろ授業に入ってください」
兜先生「そうだった。オランダの首都はどこか知っているかい」
二階堂「アムステルダムです」
兜先生「その通り。で,その都市名の付け方がオランダの発展に関係するんだ」
上田「都市名が発展に関係する?」
兜先生「そうなんだ。オランダにはチューリップや水車以外にも多いものがある。スギタ,何か分かるか」
スギタ「警察官」
二階堂「論外だな。運河でしょう,先生」
兜先生「その通り。オランダの最大都市アムステルダムに流れるアムステル川はその昔何度も氾濫があった」
スギタ「ふむふむ」
兜先生「それを防ぐためにダムを築いていった」
スギタ「ほーほー」
兜先生「そして運河を巡らせて発展していった。それがオランダ水の都・アムステルダムだ」
上田「と言うことは,アムステル川にダムを造ったからアムステルダムなんですか!」
二階堂「意外だな」
スギタ「んなアホな💢まるで駄じゃれじゃないか」
兜先生「けれどもそれが事実なんだな」
二階堂「もしかしてロッテルダムもそうですか?」
つづく
明大推薦 統一学力テストって何・その7
はるか「この前の明大推薦・統一学力テストの話の続き,お願いします」
塾長「明大中野校に比べて明大中野八王子校の高校3年の方が科目数が少ないことだったよね」
はるか「そうです,少ないと統一学力テストの比重が重くなる話です」
ななみ「それ,当然じゃない。学校の試験の科目数が少なければそれだけ統一学力テストの割合が高くなるわ」
はるか「だから,その仕組みをちゃんと知りたいの。理系のあなたには簡単な話かもしれないけど,文系には文系の理解度ってものがあるのよ」
塾長「まあまあ,そう熱くならないで。仕組みはそれほど難しくない。簡単にするためにこうしよう。もし学校の試験で平均点が8点で,明推・統一テストの平均点が6点だとしよう」
二階堂「明大中野校は12科目なので,このケースなら明大換算点は(8点×12科目+6点×6)÷18=7.33ですね」
塾長「ご名答👏」
はるか「何でなの?二階堂君文系なのに。それに6点×6は何なの?」
二階堂「3年での明推・統一テストが3科目×2回=6科目分ということだよ。ちなみに÷18の18は12科目+6回のこと」
ななみ「これが明大中野八王子校だと文系の場合(8点×10科目+6点×6)÷16=7.25点。理系だと(8点×8科目+6点×6)÷14=7.14点」
ふみや「げげっ,明大中野校と明大中野八王子校の理系だと同じ点数を取っても0.2点近くも違うぞ」
スギタ「何だよ,たかが0.2点くらい。ケチくさい」
塾長「ところがそうでもないんだな。10点満点の成績での0.2点は推薦される学部・学科にかなり大きな影響を及ぼす」
はるか「なるほど。科目数が少ないと統一学力テストの比重が重くなる仕組みが分かりました」
ふみや「それにしても,明推・統一テストが悪いとこんなに換算点が下がっちゃうんですね」
スギタ「恐ろしや,恐ろしや」
つづく
不安との戦い
高遠「先生,今回は試験を受けるのが恐いんです」
塾長「どうした,やけに弱気だな。今回はいつも以上に頑張っていたじゃないか」
高遠「だからこそ不安なんです」
塾長「不安の原因は何かあるのかな」
高遠「今までよりも時間を掛けて準備してきただけに,結果が伴わなかったらって考えると恐くなるんです」
塾長「なるほど。きちんと準備をしたからこその不安なんだな」
高遠「これだけやって来たのに,もし試験で失敗したらと思うと不安だらけになるんです」
塾長「試合前の気分かな」
高遠「近いものはあります。でも,2年生まではこんな気持ちにはなりませんでした」
塾長「不安と不満の違いは分かるかい?」
高遠「何となく…。不安は恐い,不満はイライラ…かな?」
塾長「そうだね。感情としての不安は自己に対するもの。不満は他者に感じるものだね」
高遠「不安は自己への感情ですか」
塾長「そう。自分に対するものだけに,なかなか見えにくいものなんだ。だから不安は増幅することがある」
高遠「なるほど」
塾長「けれども不安を感じられるということは,それだけ努力を積み重ねたこと。失敗を恐れずに自分の実力を確かめてきなさい。人生の中には何度か勝負所があるもの。そのひとつの試練が今回なんだ。為せば成る為さねば成らぬ何事も」
高遠「どういう意味ですか?」
塾長「強い意志をもってやれば,必ず成就するという意味だよ」
高遠「う~ん。頑張ってみます」
試験範囲
上田「中間試験が始まるな」
二階堂「試験時間割も出たし,計画的にやらなければ」
梅太郎先生「よし,授業はじめるぞ。今日の化学は『酸と塩基』だな。きちんと予習・復習はしてるかな」
二階堂「もちろんです。先週の問題を解き直しました」
上田「俺もやり直したけど,分からないとこがありました。先生あとで質問いいですか?」
梅太郎先生「もちろん,いいとも。ところでもう試験範囲は出ているよね。スギタ,範囲は把握しているか」
スギタ「そんなものは上田達に聞いてくださいよ。俺は知りません」
梅太郎先生「これだ💨上田君はちゃんと知っているよね」
上田「もちろんです。酸と塩基の水素イオン濃度までです」
二階堂「いや,pHの計算までは入ると聞いていたが」
梅太郎先生「おやおや,どちらが正しいんだ」
上田「ウチのクラスは遅れているので,二階堂の方が正しいかもしれません」
スギタ「何だよ,上田も頼りないな」
上田「お前に言われたくないや」
梅太郎先生「そうだぞ,スギタ。そもそも試験範囲を把握しているかそうでないかで成績に反映するものだ。ふだんから学校の授業はきちんと聞くことだな」
二階堂「後輩の学年では,試験範囲の一覧表が配られていました」
梅太郎先生「そうだね。そういうのがあると助かる。でも自分でしっかり把握することも大切だ」
スギタ「用意周到だな」
八木「準備万端の方が適しているでしょう。この場合は」
梅太郎先生「ことわざはそのくらいにして,化学の勉強だ」
はーい
明大推薦 統一学力テストって何・その6
塾長「前回は明大中野校の高校3年において,明大推薦テストの比重が高いことを話したね」
上田「2年で1回しか試験がないのに,3年では2回ある点で重みが違うということでしたよね」
はるか「そうそう,でも明大中野八王子校は2年も3年も2回ずつ試験があるから,明大中野校ほど3年での割合が高くない,と思うのは間違えだってことでしたよね」
塾長「間違いというと語弊があるけど,正確ではないということだ」
ななみ「何だか奥歯にものが挟まった言い方。スッキリさせて下さい」
塾長「君たちは2年での成績表は何科目かい?」
上田「明大中野校の場合文系は14科目,理系は13科目です」
はるか「明大中野八王子校は文系12科目,理系は13科目だわ。あれ?理系は同じだけど文系は中野校の方が2つも多いのね」
ふみや「ずるいぞ」
塾長「ところが3年になるともっと『ずるく』なるんだな。3年での明大中野校の科目数はどうかな,二階堂君」
二階堂「文系・理系共に12科目です」
塾長「そう,それに対して明大中野八王子校の文系は10科目,理系は8科目なんだ」
スギタ「ずるい,ずるすぎた💢」
ななみ「びっくり。そんなに差があるんだ。でもそれ,私たちのせいじゃないわ」
塾長「そうだね。学校が決めたカリキュラムだから。でも,少ないから楽とは言えない」
ふみや「どうしてですか?」
塾長「科目が少ない分,1科目の出来不出来で平均に大きな影響が出るんだ」
ななみ「あっ,そうか💡科目数が少ない=統一学力テストの比重が重くなる,ですね」
塾長「さすがは理系。呑み込み早い」
はるか「どういうことですか?」
塾長「おっと,時間だ。続きは次回だね」
つづく
明大推薦 統一学力テストって何・その5
塾長「明大推薦・統一テストの概要は前回話した通りだ」
はるか「高校2年では文系・理系に関係なく国語・数学・英語の試験がある」
上田「数学は数学ⅠAまでで英語はリスニングテストが50点,筆記が200点の計250点,国語は現代文が小説と評論文各50点と,古文と漢文が50点ずつの200点満点。これらを100点換算に直してさらに10段階評価とする。出題はすべてマークシート方式」
塾長「素晴らしい。完璧だ」
二階堂「ひとつ付け加えるのなら,明大中野八王子校は高校2年の5月に別形式の試験があります」
塾長「おっと,こりゃ一本取られたな」
スギタ「お前ら何もんだ?どっかの塾に通ってるんじゃないか」
ななみ「当然よ。ここミンミンゼミナールに決まってるじゃない」
塾長「さてさて,この試験は3年でもある。むしろこちらの方が重要だ」
上田「重要性が増すということですね」
塾長「比重の問題かな」
はるか「比重?理科の試験みたい」
塾長「明大中野生にとっての明大推薦テストは2年次が1回だったのに対して3年では2回ある。しかも3年生の明大換算点の比率が高かったのは知っているよね」
上田「1・2・3年の掛け率が2:3:4ってことですよね」
塾長「そう,その通り。したがって1回の試験の重みが違ってくるってことだね」
はるか「明大中野八王子校は2年次も3年次も統一学力テストが2回ずつなので重みは明大中野校ほどではないってことですよね」
塾長「ふふふ,ところが…」
八木「そうは問屋が卸さないのですね」
塾長「おいおい,先生のセリフ取らないでくれよ」
つづく
非常食
梅太郎先生「おや,リョウタ君。珍しいもの食べてるね」
リョウタ「学校で配られたんです」
梅太郎先生「学校で?それ,非常食だよね」
リョウタ「そうなんです。もうすぐ賞味期限が切れるので配られたんです」
梅太郎先生「なるほど。学校も非常時に備えて常備しているんだね」
リョウタ「へへっ,一食分浮いた。いただきまーす」
梅太郎先生「どうだい,美味しいかい?」
リョウタ「げげっ,まずい。まず過ぎた」
スギタ「呼んだか?後輩」
リョウタ「まさか,先輩を呼び捨てにしませんよ」
スギタ「でも今スギタって聞こえたぞ」
梅太郎先生「学校で貰った非常食がまず過ぎたってことだよ」
スギタ「どれどれ」
パクッ
スギタ「げげっ,ホントにまず過ぎた。お前これ,水で戻したろう」
リョウタ「ええ,だって水でも食べられるって書いてあるから」
梅太郎先生「チャレンジャーだな。塾にはティファールがあるから,お湯を湧かせばよかったのに」
リョウタ「後悔してます」
梅太郎先生「でも非常時には想定できることだ。ある意味いい経験が出来たのかもな」
リョウタ「でも,これが必要ない方がいいですね」
梅太郎先生「もちろん。でもなくてはならないものだよね」
スギタ「『備えあれば嬉しいな』だな」
八木「それを言うのなら『備えあれば憂いなし』でしょう」
スギタ「ほっとけや💢」
リョウタ「まずいけれども僕,全部食べます」
梅太郎先生「偉いね,リョウタ君。ありがたく頂きましょう」