ふみや「テストの点数が良くても,10段階評価が低いときがあります。何が原因でしょうか?」
塾長「考えられる原因の一つに平常点があるな」
ふみや「平常点ですか?」
塾長「そう,平常点だ。仕組みは知っているかい」
ふみや「ええ,大雑把なら。提出物や小テストなんかの点数ですよね」
ななみ「ふだんの授業態度も関係ある先生も居るわよ」
スギタ「なら俺,0点や」
上田「だろうな」
塾長「提出物も単に出せばいいわけではない。もちろん内容がきちんとしていることは言うまでも無いが,大切なことがある」
ふみや「えっ,何なんですか?」
塾長「期限を守ることだ。提出したつもりでも,先生指定の日時に提出しないとまったく評価されない場合がある」
上田「締め切り厳守ですね」
塾長「そうだね。さて,次に明大中野校・明大中野八王子校共に小テストが多い。大変だろうがこのあたりをクリアできている生徒は,定期試験で多少失敗しても救われることがあるんだ」
ふみや「ふだんの地道な努力が大切なんですね」
塾長「その通り。ところで平常点がどんなふうに成績に加味されるか知っているかい」
上田「はい!定期試験の点数に0.8を掛けてそれに平常点を足します」
塾長「さすがだね,上田君」
上田「その上で10段階評価にします。テストで80点,平常点17点なら80×0.8+17=81点で評価9です」
塾長「完璧だ。補足する余地が無い」
上田「俺の仕事は完璧です<(`^´)>」
スギタ「大げさな」
ふみや「でも,本当に平常点って大事なんですね」
塾長「学校も定期試験だけじゃ無く,ふだんの君たちの地道な努力を評価しようとしてくれているんだ。その気持ちを感じることだね」
ふみや「そうですね。ありがとうございます」
文系学部に数学は必要か?
ふみや「明治大学は文系の学部が多いですよね」
塾長「そうだね。創立が法律を専門とする人たちによるところから,明治法律学校がその母体となっている」
二階堂「やはり明大は法科が礎なんですね」
塾長「そうなるね。商学部や文学部,それと今の政治経済学部に当たる政学部が最初の頃からある」
ふみや「今ではそれ以外にもたくさんの文系学部がありますよね。その文系学部に進むのに,数学の勉強は必要なんですか?」
塾長「こりゃまた大胆な意見だな」
二階堂「どこに進むにしても,数学的思考力は必要なんじゃないのか」
ふみや「そういう意味じゃ無くて,文系学部に行った場合,どの学部だとどれくらいの数学が実際に必要か知りたいんです」
塾長「なるほど。そうなるとまずは政経学部の経済学科だね」
ふみや「経済学科ですか。確かに数字をたくさん扱いそうだ」
塾長「方程式や関数,微積分の知識を必要とすることもあるんだ。統計に関する専門書では,理系顔負けの数式が出てきたりする」
ふみや「そんなすごいんですか。経済学科に進むの,自信無くすなあ」
塾長「商学部もそれなりに数学力が必要なこともあるようだ」
はるか「何だか理系みたい」
塾長「以前,明大の公開講座に行った生徒が商学部の授業ですごく難しい数式ばかりだったとノートを見せてくれたことがあった」
ふみや「難しいんですか?」
塾長「やさしくはない。でも順を追って勉強すれば大丈夫」
はるか「でも,受験して入ってくる人達ってみんな優秀なんですよね」
塾長「心配ご無用。多くの受験生は数学じゃ無くて社会科で受験している。最も割合が高い政経学部でも数学で受験するのは全体の30%に満たない。商学部に至っては20%を切っている」
ふみや「5人に1人も居ないのか」
塾長「そう,君らのほうがよっぽど数学の勉強をしているんだ。だから数学のことで経済学科や商学部を諦めないことだね」
ふみや「ありがとうございます。安心しました」
文系か理系か・その4
梅太郎先生「前回は文系に進んだ場合の科目について話したね」
タカヒロ「今回は理系ですね」
梅太郎先生「理系の科目も明大中野校と明大中野八王子校で微妙に違うんだな。理系の場合両校とも2年では数学Ⅱと数学Bは当然ある。物理と化学,それと生物ももちろんある」
タカヒロ「まったく同じなんですね」
梅太郎先生「いや違いはある。明大中野校は2年生から生物が始まり,明大中野八王子校は化学がスタートだ。つまり高校2年で明中は『生物基礎』,明八は『化学基礎』から学ぶ」
ななみ「と言うことは,明中は高1で『物理基礎』と『化学基礎』があって,明八は『物理基礎』と『生物基礎』なんですね」
梅太郎先生「その通り!」
タカヒロ「『基礎』って何ですか?簡単なんですか」
梅太郎先生「特別簡単なワケではない。科目の細分化で今の課程ではそうなっているんだ」
ななみ「う~ん,よく分からない」
梅太郎先生「学校の教科・科目には学習指導要領というものがあって,10年に1回くらい改訂されるんだ。そのたびに高校理科は勉強する単元が仕分けされる。今の課程では文系の生徒も学ぶ理科には『基礎』が付き,主に理系の生徒が勉強するのが『物理』,『化学』,『生物』なんだ」
ななみ「文系は『基礎』を勉強するけど理系は全部学ぶんですね」
梅太郎先生「その通り。専門性が問われるんだね。明治大学は理工学系もあれば農学系の学部もある。新しいところでは総合数理学部というコンピュータ関連について学ぶ学部も出来た。それゆえ幅広く高校数学と理科をしっかり理解しておく必要があるんだ」
ななみ「楽しみだわ」
タカヒロ「そうか,ななみは理系志望だったよな」
ななみ「そう,農学部に行って食品会社に行きたいんだ」
スギタ「たくさん食いたいのか?」
ななみ「もう💢。スギタは黙ってろ」
つづく
明大推薦の仕組み・その3「推薦に必要な条件」
塾長「明大中野高校や明大中野八王子高校から明治大学へ推薦されるために,必ず必要な条件があるんだ」
スギタ「銭だな」
上田「んなアホな,って。スギタ,お前になっちゃったじゃないか」
はるか「ちょっと,真面目にやりましょう」
塾長「推薦に必要なものは成績だ」
上田「成績って,そんなの当たり前じゃないですか」
塾長「もちろん学校の成績を上げることは必要だ。けれども『これだけは絶対に必要』というものがあるんだ」
はるか「何なんですか?」
塾長「明大中野八王子校の方が厳しいんだな」
はるか「エエッ,そうなんですか」
塾長「英語に関しては明大中野八王子校は英検2級もしくはTOEICのスコア400点越えが必要なんだ。明大中野校は英検準2級が条件だ」
二階堂「2級や準2級なら楽ですね」
スギタ「おー,イヤミだ。どうせお前は英語得意だからな」
塾長「確かにそれほど高いハードルでは無いが,中にはそれで苦しんでいる生徒も居るし,明大中野八王子校では明大換算点が届いているにも関わらず,英語で推薦貰えなかった生徒も実際に出たことがある」
はるか「えー,大変ですね」
塾長「それゆえ早めに準備して対策しておくことが大事なんだ」
八木「転ばぬ先の杖ですね」
はるか「他にもあるんですか?」
塾長「明大中野八王子校においては,明大換算点が6.5点を超えていないと推薦して貰えないんだ」
はるか「0.1下回ってもダメなんですか」
塾長「残念ながらそうなんだ。以前はいわゆる『下駄をはかせて』くれたんだが,今は6.5を超えないとダメなんだ」
上田「ぴったり6.5点なんですか」
塾長「厳密に言えば6.45点なんだ。小数第2位を四捨五入して6.5点になればいい」
スギタ「明八は面倒くさいな」
塾長「明大中野校も原則6.5点となっているが,ほとんどの年でそれ以下で推薦されている」
はるか「換算点に関しては明大中野校の方が緩いんですね」
塾長「現状はそうなるね。同じ明大の付属だけれども,微妙に違いがあるんだ」
つづく
文系か理系か・その3
タカヒロ「文系に進んだときと,理系に進んだときの授業は違うんですか」
梅太郎先生「もちろん違うよ。そうでないとコースを分ける意味が薄くなるからね」
タカヒロ「文系だとどんな科目がありますか」
梅太郎先生「明大中野校と明大中野八王子校で微妙に違うんだが,基本的には国語や社会,英語が中心になる。明大中野校の場合,2年生での社会科は日本史・世界史・地理・倫理から3科目を選択する。英語もコミュニケーション英語と英語表現の他,英語演習があるから英語だけで3つも試験があるんだ」
タカヒロ「ひゃー,大変だ」
梅太郎先生「いやいや,国語だって現代文と古文それに国語演習があるんだよ」
タカヒロ「理系科目はどうなるんですか」
梅太郎先生「明大中野校は2年生で数学Ⅱと数学B,理科は生物がある」
タカヒロ「何だか忙しそうだぞ」
はるか「明大中野八王子校の文系はどうなってますか」
梅太郎先生「2年の社会科は日本史・世界史・地理で選択は無し。3年では日本史・世界史・政治経済が必修で,選択科目として日本史・世界史・地理・政治経済演習などから1科目選択だ」
はるか「何だか複雑…」
梅太郎先生「さらにフランス語や現代文・古典演習なんてのもあるんだ」
はるか「ワケが分からない?」
タカヒロ「あれ,でも明大中野校みたいに2年で英語演習や国語演習がないんですね」
梅太郎先生「そうだね。その点は明大中野校の方が科目数が多いね」
つづく
文系か理系か・その2
梅太郎先生「えーと,前回はどこまで話したかな」
タカヒロ「学校の文系と理系が何年生から分かれるかというところです」
梅太郎先生「そうだったね。明大中野校も明大中野八王子校も共に高校2年生からだ」
タカヒロ「高校2年生ですか!早いなあ」
梅太郎先生「でも2年生から分かれないと,専門的な勉強が出来なくなるよ。実際は高校1年の二学期に予備調査があり,最終的には三学期の初めにはコースが決まるよ」
さくら「えー,もし途中で自分が違うコースに合っていると気づいたときはどうなるんですか」
梅太郎先生「明大中野校は高校2年から3年になる段階で文転が認められる」
タカヒロ「文転?何ですか,それは」
梅太郎先生「理系コースの人が文系コースに変更することなんだ」
さくら「そんなこと出来るんですか」
梅太郎先生「う~ん,残念ながら明大中野八王子校には文転はないんだよ」
さくら「えー,ずるい。明大中野だけなんて」
タカヒロ「逆はないんですか」
梅太郎先生「文系の人が理系になるということかい。それは無いよ。理系には物理や化学があって,その穴を埋めるのが難しいんだろうね」
タカヒロ「なるほど」
さくら「でも,自分がどっちに向いているかって判断するの難しそう」
梅太郎先生「そうだね。でも,自分がどういった方面に向いているかの適性検査もあるから参考にするといいね。さくらちゃんは中学生なんだから,これからたくさんのことを見聞きして視野を広げるといいよ」
つづく
文系か理系か・その1
タカヒロ「梅太郎先生,高校生になったら文系と理系に分かれると聞きましたが,何年生から分かれるんですか」
梅太郎先生「タカヒロ君,中学生なのにもうそんな先のこと考えているのか。偉いなあ」
さくら「文系とか理系って何ですか?」
梅太郎先生「さくらちゃんはまだ中学1年生だよね。簡単に言えば,国語や社会科を中心に勉強するのが文系,数学や理科中心が理系だよ」
タカヒロ「文系に進めば数学や理科はやらなくていいんですか」
梅太郎先生「そういう訳じゃないんだよ。文系でも数学や理科の授業やテストはあるんだ」
タカヒロ「何だ,そうなんだ」
梅太郎先生「まあひとつの例えなんだな。タカヒロ君は本好きだから文系向きかもな」
さくら「私はどっちですか」
梅太郎先生「さくらちゃんはまだ一年生なんだから,文系とか理系とか決めつけずに幅広くいろいろなことに興味を持って勉強することだよ」
さくら「幅広くですか?」
梅太郎先生「そう,学校の勉強はもちろん,世の中で起こるさまざまな現象や出来事に興味を持つことだよ」
タカヒロ「ところで先生,何年生から文系と理系に別れるんですか」
梅太郎先生「もうすぐ授業時間だ。この話は授業後にしよう」
つづく