ふみや「明大推薦・統一学力テストが予備校の模擬試験が使われているのはわかりました」
はるか「そうなると対策は予備校の問題集をやればいいのかしら」
塾長「ちょっと待って。この試験が何の模擬試験なのか知っているかい?」
ふみや「えっ,よくある実力試験じゃないんですか」
上田「いや,違うよ。大学入試センター試験の模擬試験だよ」
塾長「その通り,さすがは上田君」
はるか「と言うことはマークシート方式なんですね」
塾長「そう。だからそれ相応の準備が必要なんだね」
はるか「そうか,必ずしも予備校の問題集にこだわる必要はないんだ」
塾長「基本的には教科書の内容をきちんと理解することが大切なんだ」
ふみや「教科書ですか?」
塾長「そう,センター試験は基本教科書の内容からの出題となる。それゆえ基本は教科書なんだ」
はるか「でも,教科書だけ勉強していて大丈夫なんですか。ちょっと心配だわ」
塾長「もちろん教科書だけでは十分と言えないね。きっちり対策はしなくちゃ。ほら,講習の案内だ」
ふみや「何だよー,結局それかよ」
塾長「まあまあ,そう言うな。それが塾の使命なんだ」
はるか「でも始めるの早すぎませんか」
塾長「そんなことはない。先輩たちの結果を見ると,早めに始めた方がよい結果を得られている傾向にあるんだ」
上田「準備は早めにってことですね」
つづく
明大推薦 統一学力テストって何・その1
ふみや「塾長,明大推薦テストってのが高校2年でありますよね。これってどんなテストなんですか?」
塾長「明大推薦テストは明推テストって略される。明大中野八王子校では統一学力テストと呼ばれ,同じく統一テストと呼ばれている。名前は違うけど,試験はほぼ同じだ」
ふみや「ほぼ同じ?どういうことですか」
塾長「何点か違うところがある。その一つに明大中野八王子校だけ高校2年の5月に一回目の統一テストがある。これは平成24年から始まった」
はるか「何でまた,そんな余計なことを」
塾長「余計かどうかは別として,これは大きな違いだね。けれどもはじめは両校に共通していて,基本的に知っておいた方がいいことから説明しよう」
ふみや「お願いします」
塾長「試験の時期だが,先ほどの明八のみの試験を除くと,ここ数年は高校2年の1月と高校3年の4月と10月に実施されている」
ふみや「試験問題は誰が作るんですか?」
塾長「予備校の模擬試験を作っている人たちだ」
はるか「予備校の試験を使うんですか」
塾長「そう,予備校の大学入試センター試験の模試を使っているんだ」
ふみや「どこの予備校ですか」
塾長「昔は河合塾と駿台,それに代々木ゼミナールの模試が使われていた。ところが平成27年度に代ゼミが模擬試験から撤退した。それ以降は河合塾と駿台模試が使われるようになった」
上田「でも,最近は河合塾ばかりだと聞きましたが」
塾長「さすがは情報通の上田君だ。その通り。駿台模試が最後に使われたのは,平成27年度の高校2年の試験なんだ」
はるか「だとすれば,河合塾の模擬試験ばかり勉強すればいいのかしら」
塾長「いやいやそんなに甘くはないんだな」
八木「そうは問屋が卸さないんですね」
はるか「出た!八木君の爺さん発言」
つづく
明大推薦の仕組み・その2「学年による比率」
上田「塾長,明大推薦の比率について教えてください」
塾長「比率というと,学年ごとの比率かい?」
上田「そうです」
塾長「明大中野高校も明大中野八王子高校も同じで,一年生が2,二年生が3,三年生が4の比率になっている」
上田「やはり三年の割合が高いんですね」
スギタ「あれ,合計が10じゃない?」
塾長「普通割合の合計は10かもしれないけど,あくまでも比率なので合計10じゃないんだ。例えば14個のみかんを兄と弟で4:3に分ける場合なども比の合計が10にならないように」
スギタ「兄が8個か,なるほど。ところでこの比率なら三年だけ頑張れば上手くいくかもな」
塾長「実際はそれだけじゃ難しいかもね。もちろん高校三年の成績で逆転した生徒もいたけどね」
スギタ「俺,それに乗った」
上田「スギタじゃないけど確かに三年だけ頑張ればいいと思う人が居るかも」
塾長「明大ならどの学部・学科でも構わないというのならそれで間に合うかも知れない」
上田「う~ん,それじゃ嫌だな。自分の進む道は自分で決めたい」
塾長「おっ,その考え立派だね」
上田「でも,どうしてこの割合なんですか?」
塾長「ずっと前は実は高校三年生の割合が5だったんだ。けれどもそれだと三年時だけ勉強すればいいや,という風潮があったんだ」
上田「まるでスギタだ」
スギタ「ほっとけや」
塾長「その後,一年時からしっかりやるようにと,今の比率になったんだ」
上田「具体的な計算はどうするんですか」
塾長「たとえば一年で7.2点,二年で7.4点,三年で7.8点なら,7.2×2+7.4×3+7.8×4=67.8さらに67.8÷9=7.53が明大換算点になる」
上田「最後の9は2:3:4の合計ですね」
塾長「実際は文系と理系で科目数が違ったり,明大推薦・統一学力テストも計算に加えるのでもう少し複雑な計算になる」
スギタ「なんだか面倒くさいな」
塾長「大丈夫。学校で所定の用紙が配られるのでそれに記入するば計算できるよ。塾でも学期末ごとに成績表を作成しているから,嫌がらずに学校の成績表を出すんだぞ」
上田「はい」
つづく
電子辞書
さくら「先生,入学したら辞書はどうすればいいですか?」
狭間先生「さくらちゃん。入学おめでとう」
さくら「ありがとうございます」
狭間先生「辞書って英語や国語の辞書のこと?」
さくら「そうです,高校生用のにしようか迷ってます」
狭間先生「学校からのお勧めはあるのかしら」
さくら「2つありますが,高校生用みたいなんです」
狭間先生「英単語なんかは心配だよね」
さくら「それで迷ってるんです」
狭間先生「よし,高校の先輩に訊いてみましょう。さきちゃん。ちょっといいかしら」
はるか「はい!何でしょうか?」
狭間先生「中学での辞書のことで訊きたいの。中学1年生が高校用の辞書を最初から使っても大丈夫かしら」
はるか「大丈夫です。最初から高校生用のでも。私も中学の頃から今の辞書使ってます」
さくら「難しくないですか?」
はるか「必要な部分を選んでいけばいいの。それに長く使っていればどの単語を調べてたかが履歴で残るから,勉強したんだなって気分になれるわよ」
さくら「ありがとうございます」
狭間先生「ほう,さすが先輩。いいこと言うわね。辞書は長く使っていくと愛着が湧くから大事に使うんだよ」
さくら「はーい」
明大推薦の仕組み・その1「10段階評価」
ななみ「明治大学への推薦の仕組みですが,難しすぎてよく分からないんです」
塾長「そうだね。かなり複雑なので一度聞いただけで理解するのは無理だよね」
ななみ「明大換算点や明大推薦テスト(統一テスト),平常点や学年による掛け率など分からない単語の連続です」
塾長「確かに日常では使わないような言葉も出てくるから分かりにくいよね。何から知りたい?」
ななみ「うーん,まずは10段階の仕組み」
塾長「学校の試験は基本的に100点満点で採点されるよね」
ななみ「そうですね。それは普通です」
塾長「評価には平常点も含まれるが,ここでは簡単にするためそれらも含めての点数と考えてくれ」
ななみ「はい。例えば82点だったらどうなるんですか」
塾長「それだと評価は9だよ」
スギタ「9か。そのくらい取りたいな」
ななみ「ムリムリ。あんた高望み」
スギタ「そんなことないわい。俺,日本史なら自信あるもんね」
塾長「おっ,いいね,得意科目があるのって」
はるか「先生,50点ならいくつですか?」
塾長「6だな。50点から59点までが6の評価になるんだよ」
スギタ「てことは60点から69点が7,70点から79点が8だ」
塾長「正解!」
ななみ「ちょっと待ってください。だとすると70点も79点も同じ評価なんですか?」
塾長「そうなるね」
ななみ「ずるーい。79点取った人がかわいそうだわ」
はるか「そのかわいそうな人が,ななみになるのかもよ」
ななみ「ヤダー,得したい」
スギタ「でも本当に不公平や。塾長,こんなの許されるんですか」
塾長「それが許されちゃうんだな。まあ,得することもあれば損な時もある。人生損得は半々てことかな」
スギタ「ちゃうわ,じゃなくて違いますよ。運のいいやつが勝つんや」
塾長「確率的には3年間の学期末・学年末ごとの成績で,70点で得することも79点で損することも同様に確からしいんだ」
ななみ「うーん,いまいち納得できない]
塾長「最後に,100点は評価いくつになると思う」
はるか「この基準だと11!すごいわ」
塾長「残念ながら10なんだな。これだけは例外だ」
ななみ「でも,10段階評価の仕組みは分かりました。ありがとうございました」
つづく