塾長「明大推薦・統一テストの概要は前回話した通りだ」
はるか「高校2年では文系・理系に関係なく国語・数学・英語の試験がある」
上田「数学は数学ⅠAまでで英語はリスニングテストが50点,筆記が200点の計250点,国語は現代文が小説と評論文各50点と,古文と漢文が50点ずつの200点満点。これらを100点換算に直してさらに10段階評価とする。出題はすべてマークシート方式」
塾長「素晴らしい。完璧だ」
二階堂「ひとつ付け加えるのなら,明大中野八王子校は高校2年の5月に別形式の試験があります」
塾長「おっと,こりゃ一本取られたな」
スギタ「お前ら何もんだ?どっかの塾に通ってるんじゃないか」
ななみ「当然よ。ここミンミンゼミナールに決まってるじゃない」
塾長「さてさて,この試験は3年でもある。むしろこちらの方が重要だ」
上田「重要性が増すということですね」
塾長「比重の問題かな」
はるか「比重?理科の試験みたい」
塾長「明大中野生にとっての明大推薦テストは2年次が1回だったのに対して3年では2回ある。しかも3年生の明大換算点の比率が高かったのは知っているよね」
上田「1・2・3年の掛け率が2:3:4ってことですよね」
塾長「そう,その通り。したがって1回の試験の重みが違ってくるってことだね」
はるか「明大中野八王子校は2年次も3年次も統一学力テストが2回ずつなので重みは明大中野校ほどではないってことですよね」
塾長「ふふふ,ところが…」
八木「そうは問屋が卸さないのですね」
塾長「おいおい,先生のセリフ取らないでくれよ」
つづく
非常食
梅太郎先生「おや,リョウタ君。珍しいもの食べてるね」
リョウタ「学校で配られたんです」
梅太郎先生「学校で?それ,非常食だよね」
リョウタ「そうなんです。もうすぐ賞味期限が切れるので配られたんです」
梅太郎先生「なるほど。学校も非常時に備えて常備しているんだね」
リョウタ「へへっ,一食分浮いた。いただきまーす」
梅太郎先生「どうだい,美味しいかい?」
リョウタ「げげっ,まずい。まず過ぎた」
スギタ「呼んだか?後輩」
リョウタ「まさか,先輩を呼び捨てにしませんよ」
スギタ「でも今スギタって聞こえたぞ」
梅太郎先生「学校で貰った非常食がまず過ぎたってことだよ」
スギタ「どれどれ」
パクッ
スギタ「げげっ,ホントにまず過ぎた。お前これ,水で戻したろう」
リョウタ「ええ,だって水でも食べられるって書いてあるから」
梅太郎先生「チャレンジャーだな。塾にはティファールがあるから,お湯を湧かせばよかったのに」
リョウタ「後悔してます」
梅太郎先生「でも非常時には想定できることだ。ある意味いい経験が出来たのかもな」
リョウタ「でも,これが必要ない方がいいですね」
梅太郎先生「もちろん。でもなくてはならないものだよね」
スギタ「『備えあれば嬉しいな』だな」
八木「それを言うのなら『備えあれば憂いなし』でしょう」
スギタ「ほっとけや💢」
リョウタ「まずいけれども僕,全部食べます」
梅太郎先生「偉いね,リョウタ君。ありがたく頂きましょう」
明大推薦 統一学力テストって何・その4
塾長「前回は明大推薦・統一学力テストの国語と数学の試験内容について話した」
はるか「あとは英語ですね」
塾長「英語は現状ではリスニングが50点,筆記が200点の250点満点で行われている」
二階堂「『現状では』ってところが引っかかりますが」
塾長「それについてはまた改めるから」
二階堂「承知しました」
ふみや「それにしてもリスニングの配点低すぎ。聞けばいいだけなら勉強必要ないですね。洋楽でも聴こうかな」
塾長「おいおい,250点中50点だぞ。野球で例えるならば2回までの攻防に等しい」
ふみや「ええっ,そりゃ大変だ」
ななみ「先生,女子には分かりにくいです」
塾長「う~ん,100点満点のテストが最初から80点分しか解いちゃだめと言われたらどうする」
ななみ「泣きます😢。いえ,怒ります💢」
塾長「それだけ重要なんだよ。なので残念ながら洋楽聴いているだけじゃだめなんだな」
はるか「でも,筆記試験の方が配点は高いんですね」
上田「やはりこっちが重要そうですね」
塾長「もちろんそうなる。主題形式は発音やアクセント問題,それに文法に関する整序問題などが出題される」
上田「長文も出ますよね」
塾長「そう,長文がもっとも配点が高い」
二階堂「でも,出題形式がほとんど毎年同じパターンですね」
はるか「どういうこと?」
二階堂「グラフや図表が示される問題は必ず出題される」
塾長「そうだね。なのできっちり対策を講じていれば決して難しい試験ではない」
ななみ「でも,長文は苦手だわ。どうすればいいですか?」
塾長「いろいろあるが,まずは単語熟語の量を増やすこと。長文を読んでいて知らない単語が多いと諦めてしまう傾向にある」
ななみ「確かに。でも,学校の授業の勉強もあってなかなか時間が取れません」
二階堂「併用すればいいんだよ」
ななみ「併用?」
二階堂「教科書の新出単語をしっかり覚える。単語テストの本をどんどん進める。これだけで相当数の単語熟語が覚えられる」
塾長「さすがだね。要は頭を使って何をやるべきか考えるんことだね」
ゴツン☆彡
ななみ「いたーい。何するのよ,スギタ」
スギタ「頭を使ったんだ」
ななみ「スギタのアホっ。スギタはあっち行け💢」
塾長「やれやれ💨とんだ茶々が入ったな」
つづく
明大推薦 統一学力テストって何・その3
はるか「明大推薦・統一学力テストの試験ですが,何教科あるんですか」
塾長「高校2年では国語・数学・英語だ」
ふみや「国語は古典も出るんですか」
塾長「もちろん出題される。現代文が100点,古文と漢文が50点ずつの計200点満点だ」
ふみや「ひゃー,漢文もあるんだ。苦手だなあ」
塾長「そうだね。明大中野・明大中野八王子生は総じて古典が苦手なようだ」
はるか「現代文は何が出るんですか」
塾長「評論と小説が出題される」
上田「これも50点ずつの配点ですね」
塾長「漢字も出題される」
はるか「マークシート方式で漢字?不思議だわ」
塾長「そこが出題者の腕の見せ所だね」
上田「現代文はほぼ初見の文章なので,ふだんの学校の試験とは対策の仕方が全然違いますよね」
塾長「その通り。上田君は研究しているね」
ふみや「やばい💦俺も頑張らないと」
塾長「さて,2年次での数学は数学ⅠAからの出題だ」
はるか「2年で数学ⅠA!てことは1年で勉強したことを復習するのね。大変だわ」
ななみ「ふだんから復習していれば問題ないわよ」
はるか「ななみは理系だからそう言えるけど,文系には負担だわ」
ななみ「それを言ったら理系にとっての古典は負担よ」
塾長「まあ,そうとんがりなさんなって。試験はみんなに平等にあるのだから」
上田「でも,数学の問題自体はそれほど難しくないですよね。単純比較すれば学校の定期試験の方が難しいところもある」
塾長「おっ,いいね。その考え方」
つづく
二学期が始まった
ふみや「今日から新学期の授業だ」
はるか「二学期は文化祭や演奏会があるから忙しいわ」
ふみや「俺も秋の大会で頑張らないと」
塾長「みんな何だかんだと忙しそうだな」
上田「二学期は一学期や三学期と比べて学校行事が多いですからね」
二階堂「明大中野校は体育祭もある」
ななみ「中間試験のあとには修学旅行もあるわ。楽しみ~」
塾長「そこだよ」
スギタ「どこだよ?」
塾長「二学期はとにかく成績が下がりやすい。特に中間試験は要注意だ」
上田「そんなに下がるんですか?」
塾長「もちろん個人差はあるが,全般的に下がる傾向にある」
はるか「部活や文化祭で忙しいからですか?」
塾長「そうだね。特に2年生は要注意だ」
上田「高校2年ですか」
塾長「いや,中学2年・高校2年の両方だ。明大中野校のように中間試験の結果が成績表に記載される場合,3か年の中での最低点になる生徒も多い」
ふみや「明大中野八王子校は出ないんですか」
塾長「おいおい,何年間明八に通ってるんだい。明大中野八王子校の成績表は学期末ごとにしか出ないだろうが」
ふみや「そうでしたっけ」
塾長「明大中野校の生徒にはストレートに中間試験の結果が示されるので切実だな。けれども明大中野八王子校の生徒だって,中間試験の結果は別の形で示される」
はるか「自分の点数や平均点を記入して,反省点を書く用紙ですね」
塾長「いずれにせよ,点数がかなり下がる時期ではある」
ふみや「新学期が始まったばかりなのに何だか憂鬱になってきた」
塾長「いやいやそうじゃない。むしろチャンスと捉えなくちゃ」
はるか「どういうことですか」
塾長「みんなが下がる分,いつもの数字を残せば順位は上がるということだよ」
上田「いつも通り,イーブンでいけばいいわけですね」
塾長「その通り。いつも通りにペースを崩さずに勉強していれば,結果良くなるということだ」
二階堂「それが分かっていてもやれないヤツもいるけどな」
スギタ「俺のことか💢。よーし見てろよ。二学期の結果を」
塾長「おっ,珍しくスギタが燃えてる。みんなもいつものペースで二学期を乗り越えるように」
夏休みの終わりに
はるか「今日で夏休みも終わりだわ」
ななみ「そうね。今年の夏は部活5割・遊び3割・勉強2割だったわ」
二階堂「勉強2割は少なくないかな」
スギタ「俺は遊び9割9分9厘,勉強1厘だ」
上田「話にならないな」
ななみ「私だって3年生の夏になったら頑張るわよ」
兜先生「そう言って何人もの先輩たちが『高校1年の内から頑張っておけばよかった』と後悔してきた」
ななみ「でも,過ぎたことは仕方ないわよ」
はるか「そうね。夏休みに余裕が持てるのも付属校の特権だわ」
二階堂「けれども夏休みみたいに長期の休みだからこそ出来ることもある」
はるか「例えば?」
二階堂「中学生なら不安教科の徹底的な復習とか,英語力を高めるなら字幕無しで映画を10本見るとか。数学検定の勉強もためになる」
兜先生「自分が将来どういった方面に進みたいかを見極めることも勉強だな」
はるか「う~ん,でも部活に燃えるのも夏休みだからこそかも」
二階堂「価値観の違いだよ」
兜先生「そうだね。どちらがいいとかじゃなくて,如何に自分のやりたいことが出来たかが大事だね」
ななみ「あー,夏休みが終わっちゃう。兜先生,もっと早くそういったことは教えて!」
兜先生「何で先生が責められるんだよ」
二階堂「終わったことは仕方ない。これからだな」
兜先生「おいおい,先生の決めぜりふを奪わないでくれよ」
勉強とカロリー
講習中の楽しみといえば昼休みの昼食。お母さんが作ってくれたお弁当を持ってくる生徒も居れば,昼休みになると誰よりも早く塾を出てラーメン屋に向かう生徒も居る。
さくら「あー,午前中の授業が終わった。お昼休みだ」
はるか「さくらちゃんはお弁当派か。どれどれ」
スギタ「おっ,定番の卵焼きにほうれん草のごま和え,ポテトサラダ。ウインナーもある。うーむ,出来ればタコさんにして欲しかったな」
はるか「あんた,なに女の子のお弁当のぞき見しているのよ。あっちいって。シッシッ」
スギタ「人を野良犬扱いしやがって」
ふみや「俺たちはカップラーメンだぜ」
梅太郎先生「こらこら,育ち盛りにカップラーメンはダメだろう」
ふみや「でも結構おいしいのもありますよ」
梅太郎先生「お母さんからお昼代くらい貰っているだろうが」
ふみや「もちろん。でも安いカップ麺で済ませば残りは俺の小遣いになる」
はるか「何だかせこいわ」
ふみや「まっ,これもひとつの経済学だよ」
梅太郎先生「ものは言いようだな。でも,きちんと食事を取らないと午後の授業が持たないぞ。勉強で頭を使うとカロリー消費するからな」
ななみ「エエッ!ダイエットになりますか」
梅太郎先生「そいつはどうかな」
スギタ「ムダムダ,もっと運動しろや」
ななみ「うるさい💢スギタはシッシッ」
スギタ「キャインキャイン🐾」
上田「ダイエット効果はともかく,勉強量とカロリーの関係を研究している人も居ますよね」
梅太郎先生「うん。大事なことはいかに集中するかだ。ダラダラ勉強してもダメだぞ」
ななみ「でも何だか勉強,頑張れそうな気がしてきた。午後もハッスルンバーします」
スギタ「なんだ?そのセリフは」
梅太郎先生「よしっ,授業をはじめよう」