家事の経済学・2

兜先生「家事の分類は大きく分けると何か分かるかな」

ななみ「ハイッ,先生。炊事と洗濯,それから掃除です」

スギタ「普通だな。他にもあるだろうが」

ななみ「何よ,いったい」

スギタ「昼寝,奥様方とのランチ,昼ドラ鑑賞」

上田「最低だな。それに今時昼ドラか?」

兜先生「ちょっと待て。主題から外れているぞ。ななみちゃんが言うとおり,家事の主なものは昔から掃除・洗濯・炊事と言われているね」

二階堂「けれども今の時代,さらに細分化されています。季節ごとに衣類や布団などを出し入れする収納。日常の買い物や保険料・光熱費・通信費の支払い。家の周りのゴミや草木の手入れ,エアコンのフィルターの掃除などのメンテナンス。自治会やPTA,塾の面談への参加・出席などの交際・接待などです」

スギタ「服なんていちいち仕舞わなければいい。俺の布団は万年床だ。買い物はコンビニで済むし,保険には入らん。家の周りのゴミは風が吹けば飛んでいく。うちにはエアコンなんて贅沢なもんはない。塾の面談だって。誰が行くもんか💢」

上田「だめだ,こいつは」

兜先生「なるほどな。スギタの言いたいことも分かる」

ななみ「先生!そんなぁ💦」

兜先生「まあまあ焦りなさんな。本当にスギタの言うとおりに過ごしたらどうなるかな」

上田「スギタみたくなります」

スギタ「そのまんまやないか」

兜先生「実際はスギタの家でもお母さんが毎日きちんと家のことをして守ってくれているはずなんだな」

スギタ「あのお袋がか?」

兜先生「その通り」

つづく