はるか「今日は経営学部ね」
スギタ「何だ,藪から棒に。偉そうに仕切ってるな」
はるか「別に仕切ってなんかいないわよ。あんたとは仕切りが欲しいけど」
スギタ「んなアホな」
塾長「おっ,二人とも仲がいいな」
はるか「やめて下さい,塾長。絶対にそんなことありません」
塾長「まあまあ,そんなに怒りなさんな。今,経営学部のことを話していたんじゃないのかい」
はるか「そうなんです。私,最近経営学部に興味持ち始めたんです」
塾長「ほう,何でかな」
はるか「将来,自分で会社を立ち上げるのもいいかなって,ちょっとだけ思ったんです」
スギタ「なんや,お前。『私,お花屋さんかケーキ屋さんになりたいの』みたいな女の子特有のあれか?」
はるか「違うわよ,もっと別の仕事」
スギタ「どんな仕事や」
はるか「あんたなんかには絶対教えない💢」
塾長「まあまあ,そうとんがらずに」
はるか「経営学部ってやっぱり会社経営のこと学べるんですよね」
塾長「経営学部は2年生から3つの学科に分かれる。経営学科と会計学科,それと公共経営学科だ。名称からおおよそどんなことを学ぶか分かるよね」
はるか「う~ん,公共経営学科だけピンとこないわ」
塾長「公共,すなわち行政に関わる組織に経営の概念を応用させるんだ。基本的に行政はもうけを考えない訳だが,経営学の手法を取り入れることによってサービスを提供することになる」
はるか「公務員志望の人が多そうですね」
塾長「確かにそうだね。法学部と公共経営学科は公務員志望の人が多いと聞く。でも,大学発表の資料によると,経営学部の公務員の就職率は4・7%で案外低いね」
上田「明大の学部別パンフレットによると2017年度卒のデータでは,公務員系の就職率は政経学部地域行政学科は16・2%,法学部が15・6%程度なのでむしろ経営学部は低い方だと思います。もっとも公共経営学科のみのデータがないので単純比較は出来ないけど」
はるか「へ~,そうなんだ。ところで学校で簿記の授業がありますが,受講して簿記の試験を受けた方がいいんでしょうか」
塾長「確かに簿記を取ることはプラスになるね。経営学部,特に会計学科を目指すのなら取って損はない。ただし,もし取るのなら高校2年までに取ること。3年では学校の勉強が優先だからね」
スギタ「俺も取ろうかな」
塾長「ダメだ!お前はまず学校の成績を上げろ。学校の成績が安定していない生徒は,推薦圏内に入ることの方が大事だ」
スギタ「ダメか💨」
塾長「経営学科は会社経営の知識はもちろん,マーケッティングやマネジメントの勉強も出来る。会社組織ばかりで無く,雇用に関わる人的マネジメントあるいは個人商店に関することも学べる。将来会社を作りたいのならここで鍛えて貰うのも悪くない」
はるか「なるほど,一考の価値があるわね。自分でもきちんと調べてみます」
つづく